Webディレクター道コラム「語彙心（ごいこころ）」（2024年10月8日）

Webサイト制作について弊社では、Web全体のプランニングから入り、Webサイトの設計・制作ディレクションを、代表の金子が担当します。また制作チームをレイワークスチームか、もしくはほかの得意分野のチーム・企業などが担当するなのチーム設計もするのが特徴です。

さしずめ、家（戸建て）の建築における設計事務所のイメージをしてもらえるとよいかもしれません。

今回は、そんなWebサイト制作（それ以外も）や弊社サービス（高度情報専門家育成サービス）で弊社が大事にしている「言葉」をテーマにした「語彙心」について、コラムにしました。

語彙心（ごいこころ／ごいごころ）を大事にしています

語彙心はごいこころ・ごいごころと読んでください。恋心と似ていますが、Webディレクター金子の造語です。

ご存じの語彙力は、物事の説明や対話時で的確な言葉を選ぶ力といった意味で使われています。その力を高めるためには、豊富に言葉の量と、それを上手に扱えるかどうかが必要になっていきます。

それとほぼ似ているのですが、語彙心は、より精神性を重視しているのと、言葉の量よりも、相手ありきで「言葉」をどう送信し、どう受信しているかの「心持ち」のほうによせた言葉の使い方を重視した考え方です。

世には、TEDなどみると、とても人をひきつける言葉・メッセージを発する方います。語彙心は、そこにつなげる力ということではなく、日常や業務の中での言葉を大事にして、それについて言葉とそれを発する人間への尊敬の念があるかどうかというところを重要視しています。

格好よくいうと、言葉と人間の尊厳を尊重し、その存在（プレゼンス）意義をしっかりもつ心を言葉にしたものです。

具体的には、語彙心としてポイントを、下記で述べていきます。

【語彙心ポイント１】Web制作現場でのあるある「変更」と「修正」

正確かつ健全に現場でやりとりする上で、大事にしたいのが、「変更」と「修正」ですね。変更の意味なのに「修正」という言葉がよく使われることが多いです。

・変更：設計や仕様を、意図して、変えること
・修正：間違っているものを直すこと

【語彙心ポイント２】Web制作現場に限らずよく間違えることば

• 「役不足」と「力不足」
  約不足が、よく力不足で使われますが、役目が軽すぎる意味。自分には役不足っていっちゃうと恥ずかしいので気を付けよう。また相手に使うにも当然、配慮が必要です。
• 「煮詰まる」
  煮詰まるは、結論ででなくて止まってしまうという意味ではなく、話がまとまって結論に近づくという意味です。

その他「失笑」「潮時」「～になります」など、またまとめたいと思います。

【語彙心ポイント３】不適切になってきた表現

ドラマ「不適切にもほどがある」でも盛り上がった令和のコンプライアンス（法令遵守・規範遵守）です。

• 男らしく、女らしく、婚期、彼氏彼女、若い・年寄などの性別や年齢、私的なこと
• ぽっちゃりなど、見た目に関すること
• 高卒・Fラン・外国などの経歴や出自のこと
• できそこないや殴るぞなどの侮辱・暴力的な表現

などなど、たくさんありますが、まずは不適切ワードをアップデートすることですね。

しかもパワハラだけでなく、パワハラですよ！っていうことによる、パワハラ・ハラスメントといった言葉も生まれ、もはやハラスメントの沼にはまりつつある社会ですが、インターネットのSNSふくめ「公」の場でのホワイトなふるまいの重要性は高まっていると私は考えています。

【語彙心ポイント４】「至急」「なるはや」「ASAP」の活用にはご用心

これは、いわれることもディレクターとしてつい使ってしまうこともありますが、至急という言葉は、お互いのやりとりの中で「至急」が本当に「至急」なのか。1分後なのか1時間後なのか・・・誠実さがあるのか問いかける言葉になるかと思います。当然、シーンによっては、使うことは問題ありませんが、その利用には、配慮が必要だと思っています。

※なるはやは「なるべく、はやく」の略語です。
※ASAPは「as soon as possible（なるはや）」の略語です。

至急といわれた場合は、その対処にあたって、どういうプロセスがあるか、など段取りと見通しを依頼主と話すようにしています。

まとめ　

「語彙心」を育むことは、Webディレクターとしてだけでなく、あらゆる場面で役立つスキルではないでしょうか。

より良いWebサイトを制作するためにも、よいコンサルティング・プランニングサービスを提供するために、この心を大切にし、自分を磨いていきたいと思います。

追伸）そんなWebディレクター道をまとめたマンガ作品をつくったので是非ご覧ください。

（文：金子輝幸）